テレビのCMや通販番組をみると、
「このサプリメントを飲んで膝の痛みが改善!」
なんていう謳い文句と共に、元気に活動している高齢者の方が
映し出されている様子をみる事があります。
果たして、サプリメントを飲んだら、
膝の痛みはそのような効果を発揮して良くなるのでしょうか。
今回は、この内容について扱っていこうと思います。
サプリメントを飲むべきかどうか悩んでいる。
もし、このように思っているのであれば、
今回の内容が参考になりますので、ぜひ続きをお読みください。
▼なぜサプリメントが有効と言われているのか
まず、膝のサプリメントの成分として
良く挙げられるのが、
グルコサミンやコンドロイチンというような成分ではないでしょうか。
これらは、軟骨などの組織をはじめ、
組織の柔軟性や水分を保つ効果があると言われています。
そのため、膝であれば、軟骨を保護しながら、
関節の動きを滑らかにしてくれるので、痛みの軽減に繋がる!
というのが、成分の効果から考えられている事です。
実際、変形性膝関節症などの人は、膝の軟骨がすり減っていきますし、
加齢に伴い、グルコサミンやコンドロイチンは減少すると言われています。
そのため、サプリメントで補うのは一見良さそうに思いますよね。
▼研究結果の報告
しかし、現実はそうはいかないのです。
サプリメントは経口摂取で、肝臓、胃、腸で分解されて吸収されていきます。
しかし、サプリメントの質が悪いと、十分に分解されなかったり、
分解されて、有効成分が血中に取り込まれたとしても、
軟骨は血流がとても乏しい組織なのです。
そのため、その成分が軟骨にたどり着くというのは難しいと考えられています。
現に、研究の結果として、
グルコサミン、コンドロイチンのサプリメントを飲んだグループと
飲んでいないグループであった時に、サプリメントでの膝の痛みの改善はみられなかったという報告がされています。※1
以上からサプリメントを飲んで膝の痛みに対処していこうというのは、
有効ではないと言えます。
サプリメントの効果を信じてきた人にとってはなかなか厳しい結果になってしまいましたね。
しかし、事実を知って、正しい選択をしていけば症状は改善していきます。
痛みがある人は、運動や施術、投薬を組み合わせながら、
負担を減らしていきましょう。
膝の状態によって対応方法も変わってきますので、
まずは専門的な知識を持った人に相談しながら改善への計画を立てていってくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。