股関節の症状を抱える方の多くは、医療機関で体重を減らすための栄養指導やカルシウム、ビタミン剤などの薬を処方された方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
では何故、こういった栄養の問題が股関節の症状と関係してくるのか?
今回は股関節と栄養の関係性というテーマで皆さんにわかりやすくお伝えしていきたいと思います!
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▼重要な栄養素と体重管理
股関節の健康と栄養の関係は非常に重要です。
栄養は骨や関節組織の形成と維持に影響を与え、股関節の問題を予防または軽減するために重要です。
以下に、股関節と栄養の関係性に関するいくつかのポイントをご紹介します!
- カルシウムとビタミンD
カルシウムとビタミンDは骨の健康に不可欠な栄養素です。
カルシウムは骨の硬化に必要であり、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。
不足すると、骨密度が低下し、骨粗鬆症などによる股関節の問題を引き起こす可能性があります。
また、補足としてカルシウムを牛乳で摂取する方は多いと思いますが、その際の注意点があります。
・カルシウムを体内で栄養素とするには消化酵素によって分解され、吸収される必要がある
↓
・乳糖を分解する酵素はラクターゼ
↓
・日本人は離乳期を過ぎるとラクターゼはほとんど作られない(乳糖不耐性)=分解できない→お腹をくだすなどの症状
・タンパク質を多く含む牛乳の過剰摂取は体内を酸性にし、脱灰※が生じて、骨や歯が脆くなる可能性がある
※脱灰→身体が酸性に傾くことで骨からカルシウム(アルカリ性)を溶かして血液に送ってPH調整を行うこと⇒骨を溶かす
- タンパク質
タンパク質は結合組織の形成に寄与し、関節の強度と柔軟性を維持するのに役立ちます。
適切なタンパク質摂取は、股関節の健康をサポートするのに重要です(但し、肉類の過剰摂取は脱灰など、身体に悪影響を及ぼしてしまうので要注意)。
- 抗酸化物質
抗酸化物質(ビタミンC、ビタミンE、セレンなど)は、骨や軟骨の組織を保護し、炎症を抑えるのに役立ちます。
これは股関節の疼痛や炎症を軽減するのに寄与する可能性があります。
- オメガ-3脂肪酸
オメガ-3脂肪酸は炎症を抑制し、軟骨の健康をサポートするのに役立つとされています。
主な作用としては、
・細胞を柔らかくする
・炎症を抑える
・血液をサラサラにする
このような効果が期待でき、亜麻仁油・エゴマ油・シソ油・青魚などの食品から摂取できます。
亜麻仁油の正しい摂り方は、
・1日スプーン2杯程度
・加熱調理には使わない
・冷蔵庫で保管
・酸化しやすいので、開封後1ヶ月を目安に使い切る
その中で良い油を選ぶポイントは、
・有機栽培のもの
・低温圧搾製法(コールドプレス)
・遮光ビンに入っている
・冷蔵で売っている
・一番搾りのもの
・油の色が透明よりも黄色いもの
上記が見極めるポイントとなります。
- ビタミンK
ビタミンKは骨の代謝に関与し、骨密度の維持に貢献します。
ビタミンKは葉物野菜(ほうれん草、ケール)や発酵食品(納豆)から摂取できます。
- 体重管理
過体重や肥満は股関節に余分な負担をかけるため、股関節の健康に影響を与えることがあります。
健康的な食事習慣と体重の管理は、股関節に対する負担を軽減するのに役立ちます。
▼まとめ
上記の通り、股関節の健康に影響を与える栄養素と食事習慣に注意を払うことは、股関節の問題を予防または軽減するのに役立つことがあります。
しかし、股関節の痛みなどの問題がある場合、栄養だけで解決できるわけではなく、セラピストの施術なども必要になってきます。
ですので、お一人おひとりの股関節の症状に即した問題点の抽出が根本改善への近道となりますので、是非お悩みの方は当院のセラピストに一度ご相談いただければと思います。
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皆さん、いかがだったでしょうか?
今回お伝えした内容を踏まえて、栄養の観点からもご自身の股関節の状態と照らし合わせてみて、改善の糸口としていただければと思います。
今回の内容は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!